氣賀康夫

ニュートンのフォアエース
Newton‘s Four Aces


    <解説>
    この奇術を筆者が創作するおおもととなった奇術はMcCaffreyのフォアエースです。
    筆者は1950年代にGreater Magic第15章のこの奇術の解説を読み、それが優れた奇術であることに気づきました。 ただし、原書の第2図に決定的誤りがあり、その他解説文にも不注意なミスが数か所ありますので注意して読まないと真意が伝わりません。

    以来、長年この奇術を演じて観客を喜ばせてきましたが、その効果は今日でも十分通用するものです。
    そして50年、この原作とそれを改案した多数の作品を研究してきましたが、最終的に雑誌The Magic第63号に投稿したのがこのニュートンのフォアエースという改案です。

    どこが改案されているかというと、原作にある「始まりに実行しなければならないカードの秘密の移動」と「途中で話をしながら2枚のエースを密かに交換するところ」が必要ないように改良されているという点です。
    そして、さらには、エースをカバーする雑誌を二冊から一冊にしており、その上、原作で必要だった下敷きの新聞紙を取り除いてしまったということもメリットになっております。

    ぜひ、この新作を演じてみていただきたいと考えます。
    この手順で使われる左手でカードをローディングする方法はJacob DaleyがSequacious Spadesで使っている方法より怪しくないオリジナルの方法です。




第6回              第8回