ちょっとしたコイントリックを紹介します。 私が今から約40年前に、1枚のコインが硬いテーブルの表面を通り抜けるこのトリックを初めて見た時は正直言ってショックでした。
現在は多くのマジシャンがこのテクニックを行っていますがその当時はあまり知られていないものでした。
少し時が経ってからこの解説を見つけた私は非常に嬉しかったことを記憶しています。
それではこのエドワード・マーローの“コイン ペネトレーション”をチャーリー・ミラーが解説した原文を訳してみますが、片手に持ったグラスをどのようにテーブルの下へやり、そして、テーブルの上に出してくるのかがポイントになります。
エド・マーローは多くの事を思いつく人です。
私(チャーリー・ミラー)が、もっと複雑な説明と同じくらい効果的だと思うこのコインペネトレーションは、今まで私が見た中ではもっとも見事で即座にできるものの一つです。
他の方法と違って、1枚のコインと1個のグラスあるいは、ブリキ製カップの他は何も必要としません。
コインはダイムからシルバーダラーまで、どんな単位のコインでもできます。
そして、お決まりのラッピングはないので、時間も無駄に使いません。
1枚のコインをテーブルの上に置いて、それをゆっくり手で擦ると、テーブルを貫通してしまいます。
そして、マジシャンがテーブルの下で持っているグラスかカップにコインの落ちた音が聞こえます。
注:解説はここで終わっていますが、最後にグラスをテーブルの下から取り出し、中のコインをテーブルに放り出して終わります。
"Coin Penetration"
私は、エド・マーローに初めて会って、彼のこのトリックを見た時には、全く、ショックでした。というのは、左手が左側へ行く動きも、グラスをテーブルの下へ置きにゆく動きも、私に何の疑いも起こさせませんでした。
このトリックを上手に行うには、かなりの練習が必要ですし、また、両サイドにお客がいないことも確かめなければなりません。
もし、両サイドにお客がいて、トリックをしなければならない時は、その客に何か物を持たせるという事が必要です。これは妙な話ですが、彼らの注意をその物の方に引きつけておく訳です。
一つのヒントとしては、3枚のコインを取り出して、そのうちの1枚を選び、残り2枚のコインをそれぞれのお客に渡します。 マジシャンは、持っている1枚でコインロールを行い、同じように試してもらいます。 お客はそれに興味をそそられて、このトリックの方にはあまり集中しないでしょう。