この方法も、ある意味、一番、やり易い方法かもしれません。
4Aをフェイスダウンで、横にして膝の上に置いておきます。
客にデックをシャッフルするように言います。
その間に、右手で膝の4Aの右下コーナーを握ります。
ここからが、前回の方法13と違います。
右手は、4Aを上へ上げていき、客に気付かれないように、テーブルの下、つまり、テーブルの裏面へ直接に付けますが、左手親指で4Aの左エンドをテーブルの裏面に押し上げて保持します。
その時に4Aのインナーサイドをテーブルエッジより手前(パフォーマー側)に約1.5cm出しておきます。
言い換えると、4Aの内側サイドを約1.5cm位、テーブルエッジより手前に突き出して、その左エンドを左手親指で保持します。
<写真1>は、パフォーマーから見たところです。
1.5cm位、テーブルエッジより突き出た部分は、客からは見えませんが、あまり手前に出しすぎると、客から見えてしまうので注意します。
どの位、出すかは、テーブル面の厚さにもよるし、客との距離にもよります。
客が持っているデックのトップから、12~3枚のカードをスモールパケットにカットしてもらい、パフォーマーは、そのパケットを自分の近くに置き、右手でそれを少しスプレッドして、だいたいの数を言って、かき集めるのは、前回の方法13と同じです。
しかし、ここから、前回と少し違います。
つまり、右手は、テーブルパケットをかき集めて、テーブルから取り除く時に、右手の親指をテーブルの下にやり、左手親指で保持している4Aのボトムカードを右手のパケットの下へ右手親指で引き抜きます<写真2・3>。
このトリックのメリットは、4Aが見えないという事と、1枚のAを右手パケットに引き抜いた時に、そのパケットを持ち上げなくても良い事です。
前回の方法13では、剥ぎ取って、そのパケットを上へ持ち上げました。
今回のは、単にAをボトムに付け加えたパケットをテーブルエッジより右手の中に引き取るだけです。
次に右手人差指は、パケットのアウターエンドをそろえて、それをフェイスダウンでテーブルの左上に置きます。
続けて、客に、客が持っているパケットをシャッフルさせて、そこからスモールパケットにカットしてもらい、パフォーマーは、そのパケットを身近で少しスプレッドして、それを集めて、左手のAをボトムに引き取ります。この同じ手順を次の3つのパケットで繰り返します。
最後に、テーブルの4パケットをターンして、ボトムの4Aを示します。
マーローズマガジン vol.5, p.256~257