平川一彦

クロースアップロード
第5回

グラッブド アゲイン

(訳者注)
 これはエドワード・マーローの"Grab It"をベースにしたディンゲルのルーティーンです。 確かに私もマーローのはトリックとしてインパクトが弱く感じますがディンゲルのは、それを上手く補っています。

ルーティーン

  1.  デックを左手にフェイスダウンで持ち、客に1枚のカードをピークで覚えてもらいます。 その下に左手小指のブレイクを作り、バックルサイドスティールでそのカードを右側へ約半分ジョッグします。  すぐにデックをフェイスダウンでテーブルへ左から右へ大きくリボンスプレッドします。すると、ジョッグしたカード(客カード)は<写真1>のようにスプレッドの下にあり、客には見えません。
     左手の指をスプレッドの左端のカードの下(フェイス側)に入れて、そのカードをターンしていきます。 スプレッドがターンしていく時に、そのインナーエンド側を見ると、ジョッグカードの所で、大きく開いているのが分かります。<写真2>

    写真1
    写真1
    写真2
    写真2

  2. すぐにそのスペースに右手の親指を差し込んで、客カードのフェイスに押し付けます。<写真3>
     そして右手を上方へ上げていきます。同時に左手を右手に近付けて右手と一緒に上へ上げていきます。 しかしその時に、左手はスプレッドの中央から約15~20枚位のパケットを掴んで上方へ上げます。
    両手はカードをシャワーのように下へ落としますが、 その時に右手の親指を客カードのフェイスにしっかりと押し付けて、 客のカードだけを右手に残します。<写真4>

    写真3
    写真3
    写真4
    写真4

    The Complete Works Of Derek Dingle,
    "Grabbed Again" P.131~132.

 ≪ 第4回                      第6回