平川一彦

クロースアップロード
第2回

マーロー・バーノン

    現象

     2枚のカードの間に挟んだ客のカードが、いつのまにかパフォーマーの カードにチェンジして、客のカードはデックの客が指定した枚数目から現れます。

    準備

    レギュラーデック

    ルーティーン

  1. パフォーマーはデックから赤または黒の2(ここでは黒を使っています)を 2枚取出してテーブルにフェイスアップで置きます。 デックをシャッフルして両手に広げて客に1枚のカードを抜いて覚えてもらい、 そのカードをテーブルのフェイスアップカードの間にフェイスダウンで入れてもらいます <写真1>

    写真1
  2. 次にパフォーマーはデックをダブルリフトしてフェイスカード(例えば◆J)を見せながら 「このJは私のカードです。」と言ってからダブルリフトをフェイスダウンに戻します <写真2>

    写真2
  3. そしてトップカードだけを取り「この◆のJをここへ置きます」と言いながら テーブルへ置きます。当然◆Jはデックのトップに残っています。 それからテーブルの客のカードを挟んだ3枚を取り上げてデックのトップへおきます。 次にトップの数枚を広げてフェイスアップカードの間にフェイスダウンカードが 挟まれているのを示します<写真3>

    写真3
  4. カードを閉じながらトップから4枚目のカードの下に左手小指のブレイクを作ります。 閉じたらすぐに、右手は4枚のカード全てをビドルグリップで取ります。 客はパフォーマーが3枚カードを持っていると思っています。 左手はデックをテーブルにフェイスダウンで置きます。 今、右手はパケットの両エンドを上から握っています。 つまり、右手の中指、薬指はアウターエンドに、右手の親指は インナーエンドに、そして右手の人差指はフェイスカードに付いています。 右手の小指は薬指に沿っているだけです。 次に「クラブ(またはスペード)の2」と言いながら、左手の親指で 右手パケットのフェイスアップカードを左手に剥ぎ取り、<写真4>左手の親指を そのフェイスアップカードのバックに回して、<写真5、6>そのカードを フェイスダウンにターンして右手パケットのボトムにおきます。

    写真4
    写真5
    写真6
  5. 次のカード(客のカード)を「これはお客様のカード」と言いながら 左手の親指で剥ぎ取り、フェイスダウンのままパケットのボトムにおきます。 「そしてスペード(またはクラブ)の2と言って左手に剥ぎ取り、フェイスダウンにしてパケットのボトムにおきます。 さらに続けて左手の親指は右手パケットのトップカードを剥ぎ取り、フェイスダウンのまま ボトムへ移します。この動作を続けて2回繰り返します。 すると右手は4枚(客は3枚だと思っている)のフェイスダウンカードを上から持ってきます。 右手はパケットをテーブルのデックのトップへおいてデックを取り上げて左手におきます。

  6. ここでパフォーマーは客に、良く見ているように言います。 右手はデックのトップカードをフェイスアップにしてテーブルへ置きます。 続けて次のカード(客は覚えたカードだと思っていますが実は◆J)を取りフェイスダウンのまま テーブルのフェイスアップカードの上に重ねます。 さらに右手は3枚目のカードを取り、フェイスアップにしてテーブルの 2枚のカードに重ねます<写真7> 客のカードはデックのトップにあります。

    写真7
  7. 次にデックを左手にオーバーハンドシャッフルの形に持ちます。 右手はデックの下半分を取り左手のパケットの上に持ってきて、 左手の親指で右手のパケットのトップカードを左手のパケットのトップへ剥ぎ取り、 右手のパケットを上方に上げます。 再度、右手のパケットを左手のパケットの方へ下げるのですが、その時に、 右手をほんの少し内側(パフォーマー側)へ持ってきて下げます。 そして左手の親指で、右手のパケットのトップカードを左手のパケットのトップへ剥ぎ取ります。

  8. すると、その剥ぎ取ったカードは左手パケットのトップで少しインジョッグカードになり、 そのフェイスが左手の小指の先に付いています。 右手は続けて残りのカードを全て左手へシャッフルします。 今、左手はデックをオーバーハンドシャッフルの形に持っていて、 左手の小指の先がインジョッグカードを押さえています。 右手はインジョッグカードを親指でデックの中へ押し込みながら、インジョッグカード以下の パケットを右手に取ります。 そしてそのパケットを左手のパケットのトップへおくと客のカードはトップから2枚目に来ています。 デックを揃えながらトップから2枚目の下に左手の小指のブレイクを作ります。
  9. パフォーマーはテーブルのパフォーマーのカードを示しながら 「私の◆Jをあなたが好きな枚数目に置きますので数を言って下さい」と言います。 例えば客が8と言ったとします。 パフォーマーはデックのダブルカードの右サイドを右手親指と人差し指、中指で1枚のように握り 「1枚」とカウントします<写真8>

    写真8
  10. 次は左手の親指でデックのトップカードを右側へ押し出して、右手のカードを握っている 親指の下へ差し入れて「2枚」とカウントします。 このようにリバースカウントで7枚まで右手のカードの上に取っていきます<写真9>

    写真9
  11. 右手は7枚のパケットをテーブルへおき、代わりにパフォーマーのカードを取り上げて 左手のデックのトップへおいて「8枚目です」と言います<写真10、11>

    写真10
    写真11
  12. 右手はテーブルに置いた7枚(実際は8枚)のパケットを取り、左手のデックの トップへおきます。 客は覚えたカードは、まだテーブルのフェイスアップの2枚カードの間にあると思っています。 パフォーマーは、おまじないのジェスチャーをして、フェイスアップカードの間の客のカードを ターンします。それはパフォーマーの◆Jに変わっています。 右手はデックのトップからカードを1枚ずつカウントしながら7枚までテーブルへ置いて行きます。 そして8枚目を取りフェイスアップにターンして客のカードを示します<写真12>

    写真12

  13. "Marlo-Vernin" , Edwaord Marlo: "Early Marlo" P.42~44


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