古川令

ジャンボカードでのフォース

 サロンマジックに限らずテーブルマジックでも、大勢の観客に見せる場合にはジャンボカードの方が見やすいのでお勧めです。しかしジャンボカードでは使える技法が限られるというのが難点です。今回はレギュラーカードだけでなく、ジャンボカードででもできる簡単なフォースの方法をご紹介します。

現象

 カードをパケットのボトムから1枚ずつ上に回し、ボトムのカードが変わる事をさりげなく見せます。観客に好きなところでストップをかけてもらいますが、観客は必ず同じカードを選びます(フォースできます)。観客のストップが1枚前でも後でも違うカードであった事を示します。

準備

 写真のようにフォースするカードの隅をカットするだけです(私は左利きなので,皆さんは逆側のコーナーをカットして下さい)。ギミックカードがボトムの状態で、ディーリングポジションに持ち,右手親指をカットした部分に当てると、簡単にボトムから2枚目がグライドのように抜き出せるので、ボトムカードを簡単にフォースできます。ボトムのカードを見せる時は右手の人差し指でカットした部分をカバーする状態で持ち、カードを立ててフェイスを見せます。ギミックカードはボトムから4枚目位にセットします。

演じ方

 カードを広げて表がバラバラのカードである事を示した後,カードを揃えてディーリングポジションに持ちます。「今からこのように1枚ずつカードをトップに回していきますので、どこでも良いからストップと言って下さい」と言って2枚ほどボトムからトップにカードを回します。「もし、今ストップと言えばこのカードになります」と言ってボトムのカードを見せます。さらにボトムから1枚ずつカードをトップに回しますが、ギミックカード以降はギミックカードを残してボトムから2枚目をトップに回します。
 観客がストップと言えば「本当にここで良いですか?もう少し続けますか?」と聞いて観客の指示に従います。カードが決まれば、「あなたが選んだのはこのカードです」と右手でパケットの右隅を持ちながらボトムのギミックカードを示します。さらに、「もしストップが1回早ければ、このカード、もう一回まてばこのカードでした」とフェアであった事を示します。

補足

 私の場合は,写真のようなお菓子のカードを使って、選ばれたカードと同じ本物のお菓子が予言されているという使い方を行っています。予言のお菓子を観客に差し上げたり、一緒に食べたりなどでその場も和みます。
 前回、オリジナルカードの作り方を紹介しましたが、動物のカードでぬいぐるみで予言するとか、美女のカードで醜いカードをフォースするなど、お好きなアイテムのカードで演じる事でマニアックでない楽しい演出が可能になります。

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