ミュージックボックスとはオルゴールのことです。
19世紀の終わり頃から欧米でオルゴールが急速に普及しました。
それにつれて玩具や観賞用にマジシャンのミュージックボックスも作られるようになりました。
ここに紹介するのは古いものではありませんが、バラエティに富んだ品々です。
<写真1> |
<写真1>は右手にウォンド、左手にカードを持った金髪(黄色の毛糸)のマジシャンの前に置かれた箱の中から、曲に合わせてうさぎが首を出したり引っ込んだりするもので、舞台の前面には”Magical Theater”と書かれています。
<写真2-1> |
<写真2-2> |
<写真2-1>はバービー人形で有名なアメリカのトイメーカー
Mattel社のHurdy Gurdyシリーズの一つです。
大道芸人が箱をひもで首からぶら下げ、右手でハンドルを回すと曲が流れ、
モンキーがバタンバタンと上下に踊る仕掛けです。ハンドルの回し方で曲のテンポも変わるというわけです。
他愛のないものですが、おそらく1960年代に作られたものと思われ、外箱も付いています<写真2-2>。
<写真3> |
<写真3>は観音開きの箱を左右に開けると、びしっとタキシード姿できめたマジシャンが、
マジックテーブル上のシルクハットから飛び出したうさぎを見つめている舞台シーンです(台湾製)。
テーブルの上にはろうそくやマジックウォンドとハンカチも置かれています。マジシャンは左手にリングを持っていて、
舞台の左右には引幕も付いている凝りようです。
しかしこれらは全て固定されていて動くわけではありません。箱の後ろのスイッチを入れると“A TIME FOR US”の曲が流れ、マジックの演技を想像させようという作りです。
<写真4> |
<写真4>は比較的新しいもので、下にある宝石箱の引出しを開けると、サーカスの道化師が曲
に合わせて玉乗りをして見せます(日本製)。
<写真5> |
<写真6> |
<写真5、6>は、舞台前面に「ミッキーのマジックショー」と書かれたもので、シルクハット
とタキシードを身にまとったミッキーがポーズを取っています(中国製)。
曲に合わせて衣装ケースが動き、中にいるグーフィー<写真5>が
ミニー<写真6>に変わるという大イリュージョンです。
これがこの5点の中では最高のマジックを見せてくれています。
マジシャンの「AUTOMATA(からくり自動人形)」は高価なものですが、ミュージックボックスのマジシャンなら手頃な値段で、曲を聞きながらマジックの雰囲気を楽しむことが出来ます。