<解説>
この奇術はマーチン・ガードナーの傑作「ファイブ・ナイン・キング」が失敗する確率を限りなく零に近づける工夫をほどこした改良作です。
2007年にTAMCでカード奇術講座を行うに際し構成した手順であり、
当時これを「トゥーシックステン」と名付けたが、これは何というひどい題名だろうか?
筆者のその題名を何とかしたいと考えてこのたび新しい名称をつけました。
では、なぜ、5,9,Kをあえて2,6,10にしたのか?
それは単なる気まぐれや功名心のためではなく明確な意図があってのことで、実は最初にカードを自由に選ばせる場面で、万に一つも失敗が生じないようにという目的のためです。
そして、この奇術では、不思議が起こった瞬間、そこまでで使われなかった種が自然に残るので、それを活用してもう一つ追加的クライマックスを作ってこの奇術全体の効果を倍加しようと考えました。この工夫によって、この改作はTAMCの多くの方々が愛用する奇術となっています。