<解説>
日本で昔からお祭りなどで見世物として行われるデンスケ賭博という煙草の箱を使う当てもの遊びがありました。
西洋では同じような遊びにトランプを使ってやっています。それをThree Card Monteと呼びます。
この奇術はその屋台の遊びをエンタテインメントに仕上げた作品です。
観客にクインの位置を当てさせると上手く当てられないという演技も可能ではありますが、
それではあまり楽しい芸になりません。
筆者は「演技者が騙されたときの体験談を語る」という筋書きで演ずる方がより楽しい芸に仕上がると考えております。
この手順は五段構成になっていますが、それぞれが楽しめます。
第一段はスリーカードモンテの標準的な見せ方です。
そして第二段ではジェムクリップが使われます。
この部分ではハンドリングに新しいアイディアが使われています。
そして第三段はDai Vernonが開発したカードの隅を曲げて演ずる巧妙な作戦です。
ここでもハンドリングに新しい工夫を加えました。
さらに第四段では、色シールを目印に使う新しい手法を導入しましたが、
この演出が第五段にクライマックスへの導入になっています。
その結果最後は3枚ともがクインになってエンディングに至ります。
第一段から第五段までがそれぞれ楽しい演技になっていますので、ぜひマスターいただきたいと思います。