準備
デック1組
少し厚めのクロースアップマット
1枚のAをパフォーマーがもし、座って演技を行う場合は膝に、
もし、立って行う場合は右袖の中に、
あるいは、容易に手が届いて客から見えない場所に置いておきます。
3枚のAはデックのトップにセット<写真1>。
写真1
ルーティーン
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パフォーマーはデックをフォールスシャフルして、左手にディーリングポジションのメカニックグリップで持ちます。
左手を客の方へ出してデックのトップから約4分の1(約12枚)のパケットをカットしてもらい、それをフェイスアップにターンして元のデックのトップに返してもらいます。
続けて客に最初より深く約4分の2のパケットをカットしてもらい、再度フェイスアップにターンして元のトップに返してもらいます。
結果としてデックは12,3枚のカードがフェイスアップになっていて、
その次のフェイスダウンカードは3枚のAです<写真2>。
写真2
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次に、左手の親指でデックのフェイスアップカードを全て右手に押し出して、右手はそのパケットをテーブルの左側にフェイスダウンにして置きます。
更に、右手はデックのトップカードを取り「これはあなたがカットしたところのカードです。」と言って、それをフェイスダウンのままテーブルに置いたパケットのトップに置きます。この方法はヘンリー・クリスト・フォースと言います。
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続けてパフォーマーは右手で左手に残っているデックのトップから約12枚のカードをカットしてテーブルパケットの右側に置きます。再度、右手は左手のデックから約半分のカードをカットして、2番目のテーブルパケットの右側に置きます。最後に左手に残っているカードを右手で3番目のテーブルパケットの右側に置きます<写真3>。
写真3
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今、テーブルには左から右へほとんど同じ枚数の4組のパケットが並んでいて、
左端パケットのトップには1枚のAが、次の2番目のパケットのトップには2枚のAが、
3番目と4番目のパケットのトップにAはありません。
もう1枚のAはパフォーマーの膝に今か今かと出番を待っています。
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次にパフォーマーは「
私とエド・マーロー 第23回
」
の両手のアングルパームスティールの形で
左端から2番目のパケットの両サイドを揃えますが、
その時にトップカードを右手にアングルパームして直ぐに両手を3番目のパケットに移動して、
その両サイドを揃える動作をします。
しかしその時に右手のパームカードをそのパケットのトップに置いてしまいます。
客はパフォーマーが2番目と3番目のパケットを単に揃えただけだと思っています。
パフォーマーは左手で1番目のパケットを指差して、客にトップカードをフェイスアップにターンするように言います。
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しかしその間に右手を膝にやり、Aをパームします。
客がトップカードをフェイスアップにする時にパフォーマーは右手を4番目(右端)のパケットの上に近付けて、
パームしていたAをそのトップに落として、直ぐに右手の指でそのカードの両エンドを掴んで、
スナップ音と共にフェイスアップにしてパケットのトップに落とし、
「私も一致しました。」と言います。
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次にパフォーマーは客に2番目のパケットのトップカードもフェイスアップにするように言います。
それから3番目のパケットを指差して「それもあなたと一致しているでしょう」と言って、そのカードも客にフェイスアップにするように言います。4枚とも全てエースです<写真4>。
パフォーマーは両手をテーブルエッジに付けて(リラックスポジション)、客を見てニコッとします。
写真4
Edward Marlo“M.I.N.T.”P.297~298 ‘Spectator Cuts Aces’No.7