これは「お菓子のマジック」というマジック商品の開発の際、実際のお菓子で何かできないか?と考えたものです。
とりあえず、アーモンドグリコで何かできないか考えてみました。
マジシャンであれば、キャラメルはコインよりも持ちやすいので、フェイクトスでのキャラメルの移動とか、
チンカチンクなどのスライハンドが面白いと思うでしょうが、
あくまで一般向けという事でテクニックはご法度でした。
アーモンドグリコには、10個入りと18個入りがあります。
箱からアーモンドグリコを出して考えていた時に閃いたのが、10個入りの箱に10個以上入るのでは?という事で、
写真のように、きれいに11個入る事が判りました。
箱の蓋だけ開けたけた状態では2個普通に見えて、全く違和感がありません。
ビニールのキャラメル包装も未開封のように戻しておけば準備は終了。
「キャラメルを使ったマジックです」と新品の箱を開けて、キャラメルを一粒取り出します。
キャラメルを取り出す時に箱の中を見せない事だけ注意してください。
「マジシャンはキャラメルを手の中で消す事ができます。
しかし、なんと今回は、口の中で完全に消してみましょう。」と食べてしまいます。
観客の冷めた反応に対し「もしここで、消えたキャラメルが復活したら、不思議でしょ」
と観客の手に箱の中のキャラメルを落とし、10個に戻っている事を確認してもらいます。
「良かったら、おひとつどうぞ」とコミュニケーションにもつながります。
18個入りでは、さらに沢山詰め込む方法もあり、写真のように21個入ります。
18個入りの箱を見せて、10個入2つとどちらが多い?というクイズも可能です。
マジックの場合、タネを知りたがる人も多いので、種明かしできるネタとして使えます。
このアイデアは非常に簡単であるだけでなく、毎回キャラメルを食べる事になるので、
きっとグリコに喜んでもらえると思って提案しましたが、結果はあっさりボツ。
理由は、演技する機会が多くない場合、開封した状態で長期間保存されて賞味期限が切れる可能性があり、
そのような使い方(食べ方)は勧められないという事でした。
確かに今の手元のキャラメルも何年も前に賞味期限が切れており、
その可能性を担当者が即座に指摘したところが凄いと思いました
(ただ、何年も経っても、決して食べられない味ではないので、カロリーもあり非常食にはなります)。
実はグリコの定番のお菓子のパッケージは、イメージはそのままでも定期的に少しずつ変わっています。
写真のパッケージも古いもので、これも会社の品質保証対策の一環かと思います。