オーストリア帝国時代に創業の老舗トランプメーカー・ピアトニック(PIATNIK)社の、創立200周年を記念して発行された切手です。薄いプラスチック製で、ダブルインデックスの4枚のエースの中央には、同社のロゴである乗馬姿の騎手が描かれています。創業者と二代目が熱心な競馬ファンだったことから、1891年からこのロゴが導入されました。
2024年5月23日・オーストリア発行・カード実寸:54 x 85㍉,切手実寸:43 x 53㍉ (各エースの中央部分が、はがせる切手)

<ハート>

<クラブ>

<ダイヤ>

<スペード>
切手と4枚のカードは、スートごとに4つの専用のカードケースに収められています。

中に入っているのは、郵便切手であるA(エース・額面4.5ユーロ)以外に、同じスート(種類)のK(王様、ドイツ語でKönig)、D(女王、Dame)、B(従者、Bube)の絵札3枚と数札の10の、切手ではない4枚のトランプ(Aを加え合計5枚)です。
なお、絵札3枚を“K、D、B”で表示するトランプの製造は、オーストリア、イタリア、チェコのみとなっています(通常は”K-King、Q-Queen、J-Jack“)。
合計で20枚のカード(その中、郵便切手は4枚)が揃っているのは何故なのでしょうか? これはオーストリアで人気のある二人遊びのトランプ・ゲーム-「シュナプセン」(Schnapsen)で使う20枚なのです。

初日カバー(初日印の「1140」はウィーンの郵便番号)
それにしても、トランプのAの郵便切手4枚の他に、切手ではない16枚を加え、合計20枚のカードを使用して、民間会社のトランプ切手のセットを売り出すのは、前代未聞のことでした(売価:19.96ユーロ=約4,200円)。
PIATNIK社は、戦後はトランプ以外にボードゲームやパズル、新たなゲームを製造販売するオーストリア最大のゲームメーカーになっており、現在でもPIATNIK家一族が経営しています。