<解説>
シャフルというのはカードを両手でよく切り混ぜる動作のことを指します。
そして、フォールシャフルというのは、一見カードをよく切り混ぜるように見せかけながら、実はカードの一部または全部を乱さないようにするという手法を意味します。
この技法はカード奇術を効果的に演ずるためには避けて通れない手法だとご理解ください。
カード奇術で使用できるフォールスシャフルとしては、すでに確立したいい方法がいろいろと存在します。
特に欧米人の使うオーバーハンドシャフルという切り方を基礎にした技法の研究が最も進んでいる状況にあります。
しかし、筆者は、日本の奇術家が日本人観客に見せる目的では、日本人が普通に用いるヒンズーシャフルという切り方を基礎に技法を構成すべきであると考えます。
ところで、欧米の奇術家もアジア人と付き合い、ヒンズーシャフルを試みて、それに基づく手法をも開発しています。
しかし、筆者は日本人が行うヒンズーシャフルは手の位置が欧米に伝わる方法と違うという点に注目しており、筆者のお勧めは純日本ヒンズーシャフルを活用することです。ぜひ、それをマスターしてください。