平川一彦

パンドワー
第6回
ドゥ・イット・フォ・オズィ(5)

現象

 これは4番目の方法と少し違って、大きくなるデックにクライマックスが付いています。つまりミニチュアデックがそのミニチュアカードケースから再び現れます。

準備品

 2組の同色・同デザインのミニチュアデックとそのケース
 そのミニチュアデックと同じポーカーサイズデック

準備

ポーカーサイズデックをフェイスダウンで膝またはセルバントに縦にして置きます。そして同様にデックの入ったミニチュアカードケースも置きます。別のデックが入ったミニチュアカードケースは、普通にテーブルへ置いておきます。

方法

  1. 左手でテーブルからミニチュアカードケースを取り上げて、 右手でフラップを開けてミニチュアカードを右手に振り出します。
    フラップを閉じてケースを左手に持ちます。 右手はミニチュアデックを客に渡してシャフルするように言います<写真1>
  2. 写真1
  3. 全ての人が客のシャフルしているのを見ている間に左手を何げなく膝(またはセルバント)にやり、空のケースを放して、別のミニチュアケースを取り上げてテーブルの少し左横へ置きます。
    客からミニチュアデックを受け取り、その客に1枚のカードを自由に選んでもらいます。そのカードをデックに返してもらったら、右手の薬指の先でそのカードの右下コーナーをクリンプします<写真2>

    写真2
  4. 直ぐに、デックを客に渡して、再度シャフルしてもらいます。ここで“あなたのカードを見つけるミラクルを行います。”と言います。
    デックを返してもらい、それを公然とテーブルの後端のエッジより下に持ってきます。そして客に自分のカードを忘れないように心に思って下さいと言います。
  5. パフォーマーはすばやくクリンプカードを見つけて、残りのミニチュアデックをミニチュアカードケースに入れてしまいます。
    次に客のカードをフェイスアップにしてポーカーサイズデックの左端に縦に差し込みます。するとクリンプは左下コーナーにあります。 右手はデックを4番目の方法、ドゥ・イット・フォ・オズィ(4)の<写真3>のように握って上げて出します。客に覚えたカードの名前を聞きます。
  6. 写真3
  7. デックをテーブルへリボンスプレッドします。右手はスプレッドの右端のトップカードの右半分をカバーしています。 するとフェイスアップの客のカードが現れます<写真4>。 それを左手でスプレッドの前に引き出すと同時にクリンプを元に戻します<写真5>
  8. 写真4
    写真5
  9. 最後に左手でデックを右手にすくい取り、4番目の方法と同様に左手で再びフェイスアップでそのデックをテーブルへ右から左へリボンスプレッドしながら、“この中にあなたのカードを見つけるのは簡単だったんです。”と言います<写真6>
  10. 写真6
  11. 続けて客のカードを示しながら、“多くの人はこの小さいカードで何が起きるのか知りたがっています。”と言って左手でテーブルのミニチュアケースを取り上げて、右手でフラップを開けて、中のミニチュアデックを右手に振り出して終わります。
  12. Jimmy Nuzzo and Edward Marlo :
    "Art and Ardor at the Card Table" P.89~90


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