平川一彦

パンドワー
第4回
ドゥ・イット・フォ・オズィ(3)

現象

パフォーマーは一組のカードケースから2つのデックを取り出します。 そのカードケースがミニチュアカードケースに変化して中からミニチュアデックが出てきます。

準備品

(1)ポーカーサイズの赤デックが入っている赤ケース
(2)ポーカーサイズの青デック(ケースなし)
(3)ミニチュアデックが入っている大フラップ付ミニチュア赤ケース<写真1>

<写真2>は以上の用具です。

    写真1
    写真2

    準備

  1. 赤デックが入っているポーカーサイズの赤ケースは、フラップを閉じて右下向きに置き、 その上に青デックをフェイスダウンでカードケースよりインジョッグして置きます<写真3>
  2. 写真3
  3. ミニチュアカードケースは、大フラップを右向きに開けておきます。この中にはミニチュアデックが入っています。
    セットした青デックと赤ケースは膝に置き、このすぐ後ろにミニチュアカードケースを、その大フラップを右向きに開けたままにして置きます。(膝の上だとカードが崩れてしまう方は、セルバントかキャリングケースに置いておきます)。
  4. 方法

  5. 何げなく両手を膝にやり、左手でセットした赤ケースとデックの両サイドを上から握り、次に右手で赤ケースのアウターエンドを握ります。 そしてそのケースだけを青デックの上にアウトッジョッグにして入れます(これは単に、赤ケースと青デックを掴み、手前に半回転させて、、赤ケースと青デックを掴むだけです)。 結果、青デックは赤ケースよりインジョッグになっています<写真4、5>
  6. 写真4
    写真5
  7. 次に両手はその甲を客側に向けて、テーブルの上に出します。 (実際は最初から<写真4>のようにセットしておけば良い訳ですが、これだとデックを上から掴みにくいので<写真3>のセットにしています)。
    右手でカードケースのフラップを開けて、右手の指をフラップの後ろ(パフォーマー側)へやり、 あたかもデックをカードケースから取り出すかのようにします<写真6>。 実際は、右手の親指と人差し指で青デックを掴みます。
  8. 写真6
  9. そしてデックを真っすぐ上に引き上げて、前方へ傾けて引き出します<写真7>。 その時にデックの青バックが客に見えないように注意します。
  10. 写真7
  11. 右手はそのデックをフェイスアップでテーブルへ置き、それから左手のカードケースの フラップを閉じて、そのカードケースをテーブルへ置きます。
    次に右手はテーブルのフェイスアップデックをリボンスプレッドします。続けてクラシックターンオーバーをして青バックを現わします。
  12. 驚いた動作をして「あっ、ケースの中には赤デックが入っていると思った」と言ってから、右手で赤ケースを取り上げて、ケースの口を上に向けて左手に置きます。
    左手でフラップを開けて、赤デックを取り出して<写真8>、「あっ、ここにあった」と言います。 赤デックはフェイスダウンで、カードケースはフラップを開けたまま左手の中にあります。
  13. 写真8
  14. 右手は赤デックの両エンドを上から握って持ち上げて、それをテーブルの左方向へもって行きます。その間に、左手は右手のカバーで膝に動かして、持っていたカードケースを置いて、小さいケースをミニチュアカードがこぼれ出さないように注意しながら持ちます。
    このアクションをする時は、右手ですでにスプレッドしてある青デックの直ぐ下に、赤デックをリボンスプレッドすると言う強いミスディレクションをします。その時に左手はミニチュアカードケースを持って上げてきます。前方からは、全て普通に見えます。
  15. 右手で大フラップを閉じて、そのミニチュアカードケースを単にリボンスプレッドの上に持ってきて<写真9>、「どうして2つのポーカーサイズのデックがこの小さいケースに入っていたのか私には分かりません。さらにこの中にもデックが入っているんです。」と言います。
  16. そして右手はそのミニチュアカードケースを左手に渡して、小さいフラップを開けて、ミニチュアデックを取り出します。そしてすでにリボンスプレッドした2つのスプレッドの下側にそのミニチュアデックをリボンスプレッドしてルーティーンを終わります<写真10>
  17. 写真9
    写真10

    Jimmy Nuzzo and Edward Marlo :
    "Art and Ardor at the Card Table" P.85~88


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