コインバニッシュなどで、誤ってコインを床へ落としてしまった時などに利用するテクニックは
多くの方法があります。ここでは3種類の方法を紹介します。
何かの理由で床に落としてしまったコインがパフォーマーの両脚の中程にある場合。
腰を屈めて右手でコインを取り上げます<写真1>。
そして直ぐ立ち上がる時に躊躇せずにコインをズボンの裾の折り返し(カフ)に
トスします<写真2、3>。
右手はコインを持っているようなふりをして、それを左手に入れたような動作をして、左手に息を吹きかけて、手を開きコインが消えたことを示します。
腰を十分に屈めます。
つまりコインの上にしゃがんでコインを右手で取り上げます<写真4>。
さて次は大胆な動作をします。
右手でコインを取り上げるやいなや、そのコインを両脚の間から後方へトスして、
それを左手でキャッチします。体と両脚が客からその動作をカバーしています
<写真5、6>。
立ち上がって右手はコインを持っているふりをします。
右手に注意を向けながら、左手はコインをスリービングして、両手が空である事を示します。
もし上着を着用していなかったら、コインをズボンの後ろポケットへ入れてしまいます。
次のような方法もできます。しゃがんでコインを取り上げるふりをしますが、実際はコインを取り上げません。どうするかというと、右手はコインに近づけて、その指先をコインの前方の床にタッチしますそして素早く指を閉じてコインを少し持ち上げた左脚(または右脚)の靴底と床の間の三角形状の隙間の下に滑り込ませます<写真7>。
この動作は右手でカバーされています。しかしこの方法は、敷物が敷いてある床でしかできません。
他の表面では、コインをスライドする時に音が出てしまい秘密が判ってしまいます。
そして立ち上がってコインを右手から消します。もちろん、コインを床に残したままにはできません。
2枚目のコインを見せてそれを左手に入れたふりをして、実際には右手にパームします。
左手を頭の一番上に打ちつけてコインが体を貫通した事を言って、
左手を開けて空である事を示します。左脚(または右脚)を横に移動して床のコインを示します。
次に体の左側を客の方へ向けて、腰を屈めて左手で床のコインを取り上げます。
右手はパームしているコインを、客から見えないズボンの右脚の裾の折り返しにこっそりと入れてしまいます。
『The New Modern Coin Magic』by J.B.Bobo:
"Taking Advantage of a Fumble" P.20~21