オン・ザ・テーブル
第13回
フレンチドロップ
これはコインをバニッシュする時の最も古典的な方法の1つで
フレンチドロップとして有名です。(しかし、このテクニックを正しく行っている人は少ないようです。)
ルーティーン
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左手の平を上に向けて、コインの縁を左手の指と親指の指先の間に保持して、コインの後部(親指側)を少し上に立てて、表面を客に見せます<写真1>。
写真1
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(訳者注)ここで注意する事は、コインを左手に保持する時に、右手でコインを持って左手の指先に持ってきてはいけません。つまり右手は使わずに左手だけで、この位置に保持します。
例えば、テーブルや右手の平に置いてあるコインを、左手で縁をつかんで取り上げて、左手の平を上に向けて表面を客に示します。
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この時、左手の親指や4本の指先は客の方を指しています。決してコイン表面を真上やパフォーマー自身に向けてはいけません。コインの表面全体が客に見えるように保持します。
次に右手の平を下に向けてコインの前方へ持ってきて、右手の親指をコインの下側(内側)と、左手の親指と他の指の間に入れます<写真2>。
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そして右手を前方へ動かして、あたかもコインを左手から
取り去ったかのようなふりをして右手を握ります<写真3>。
しかしコインを取り去る時にコインを前方ヘハーフターンして、左手の中指と
薬指のべ一スに滑り落としてフィンガーパームします。このアクションの最中
は左手の4本指を揃えておき、客に一瞬でもコインを見られないようにします。
写真2
写真3
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握った右手は右方向へそして下方へ動かして、右手拳の指の部分を上にターン
しますがパフォーマーはこの動作に集中します。ほとんど同時に左手はその甲
を客の方ヘターンして、コインをこなごなにしている動きの右手拳を指し示し
ます。右手を開いてコインが消えた事を示します<写真4、5>。
写真4
写真5
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このテクニックは数枚のコインを消す時にも非常に役立ちます。
その方法は1枚の時と全く同じですが、数枚のコインを重ねてスタックにして左手に保持し、フレンチドロップを行いコインを左手の中へ滑り落とします。
その時に出るコインのぶつかり合う音がまるでコインを実際に右手に取ったかのように感じます。
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1枚でも数枚でもコインを消すには、先ず右手は左手に持っているコインをフレンチドロップの形で実際に取って、それをテーブルにちょっとの間置き、右手は左袖を少し引き上げる動作をします。次に左手はテーブルのコインを取り上げて、右手はフレンチドロップを行いコインを取ったかのように見せます。
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更にこのテクニックはコインを他のコインにチェンジさせる事もできます。
それには1枚のコインを右手にフィンガーパームしておき、別のコインを左手に示します。
右手を左手の前にやり、コインを取ったふりをしますが、フレンチドロップでコインを左手に残して、右手は拳にしてフィンガーパームのコインと共に右横へ動かします。
この方法は銀貨と銅貨のカラーチェンジや、客から借りたコインをあらかじめ用意しておいたコインとのチェンジにも使えます。また数枚の銀貨を数枚の銅貨に交換するなど可能性は沢山あります。
『The New Modern Coin Magic』 by J.B.Bobo:
"The French Drop (Le Tourniquet Vanish) " P. 37~38.
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Photo: study by CodyR