このトリックも第31回の方法7と同じように“ストップトリック”を取り入れた大胆な方法です。
4Aをデックから取り出して膝の上に置いておきます。
デックを客にシャッフルしてもらいます。
その間に右手は4Aを
デックを左手に受け取り、客に「今からカードを1枚ずつテーブルへ置いていきますので、好きなところでストップをかけて下さい」と言って、方法7の同じ方法で<写真1>、左手のデックのトップから1枚ずつフェイスダウンでテーブルへ置いていきます。
ストップがかかったら、左手のトップカードを取りに行く時に、右手の親指と中指でアウトジョグしたAを左側へ押し出して、そのAをデックのトップカードの上に置きますが、その時に、右手親指で、Aの左上コーナーを上から押さえます。
これは、右手中指が、デックのトップカードを右側(Aの下)へ引いた時に、多少、Aと一直線に揃うようにするためです。 そして、右手は、2枚のカードを1枚のように、テーブルカードのトップに置きます<写真2>。
以上の動作を繰り返して、トップにAがある4組のパケットが前方に並んでいる状態にします。
客に、それぞれのパケットのトップカードをフェイスアップにターンしてもらいます。全てAです。
マーローズマガジン Vol.5, p.251
前回の方法7と今回の方法8は、両方共、大胆ですが、日本人は欧米人と比べて、手のサイズが小さいので、右手にポーカーサイズの4Aをパームしたまま、デックのトップからカードを1枚ずつテーブルへ置いていくのは少し、やりづらいかも知れません。
また、ストップがかかって、右手のパームカードを左方向へ押し出して、デックのトップカードの上に置いてから、Aをテーブルへ置くテクニックも易しいようで案外、難しいと言えます。
さらに、2回目、3回目と、デックのトップカードを取りに行く“途中”で右手の中指でAを引き出すことの方が、更に難しくなります。
使用するカードも、使い込んで腰が柔らかくなりすぎたものは、かえって、やりづらいので、ある程度、硬さがあった方が、パームやカウントが楽に出来ます。
私のように手のサイズが大きくない人は、この種のトリックは、ブリッジサイズデックの方がやり易いと思います。