ユゥ・ドゥ・アズ・アイ・ドゥ(3)
次の"You Do As I Do"はデックを交換しないばかりか、客が赤と青のデックから 押し出した2枚のカードが一致するという面白いトリックです。
客は赤と青のデックをシャッフルします。 次に客とパフォーマーはそれぞれデックをテーブルへスプレッドします。 客は赤デックからカードを選びそれをパフォーマーは胸ポケットへ入れます。 客は今度は青デックからカードを選んでテーブルへ置きます。 次にパフォーマーは客が選んだ赤と青のカードをそれぞれ反対色のデックへ入れて、そのデックを重ねて テーブルへスプレッドします。 赤と青のスプレッドの中にある反対色のカードを出してターンすると・・・!!
ケースに入った赤デックと青デック。トリックを始める前に赤デックから 1枚のカード(例えばハートの7)をそのバックを外側に向けて胸ポケットに入れておきます。 ケースに入ったデック2組をコートのポケットに入れておきます。
ポケットから2組のデックを取り出して、 テーブルに置き、それぞれのケースからデックを出して、 フェイスダウンでテーブルに置きます。 赤デックを客に渡してジョーカーを取り除くように言います。 パフォーマーも青デックを持って同じようにジョーカーを捜すジェスチャーをしますが、 実際はハートの7を見つけてそれがデックのトップカードになるようにカットします<写真1>。
次にパフォーマーは客に赤デックをシャッフルするように言います。 その間にパフォーマーは青デックのトップカードの下に左手の小指のブレイクを作り、 デックとトップカードの間に隙間を作って保持します。
次は青デックのトップにあるハートの7を赤デックのボトムへ付け加えなければなりません。 それは次のように行います。 客に「赤デックを返して下さい」と言って客がパフォーマーの方へ赤デックを差し出したら、 パフォーマーは右手でその赤デックの両エンドを上から握り、左手の青デックのトップに ぴったりとおきます<写真2>。
おいたら直ぐに青デックのトップカードを右手の赤デックのボトムへ取り、 その赤デックを左手の指先に持ち上げます。 これは青デックのトップカードの下に左手の小指でブレイクを作っているのでトップカードを 赤デックのボトムに取るのは簡単にできます。
さて赤デックを左手の指先に上げたら、右手は赤デックを左手の親指と、左手の中指、薬指、小指の間で
前後に動かします<写真3、4>。
これは赤デックの両サイドを左手の指で揃えているように見えます。
揃えたら右手は赤デックを握り取り、直ぐに左手で青デックを客の方へ押し出して 「こちらの青デックもシャッフルして下さい」と言って青デックを客に渡します。 この段階でパフォーマーはボトムに青バックカード(ハートの7)を付け加えた 赤デックを右手に持っています<写真5>。 そのボトムカードはパフォーマーの胸ポケットへ入っている赤バックカードと同じです。
次にパフォーマーは客に対して、客が持っている青デックをフェイスダウンで テーブルへスプレッドするように言います。 その間にパフォーマーも同じように赤デックをテーブルへリボンスプレッドします。 この時ボトムの青バックカードが見えないように注意します<写真6>。
続けてパフォーマーは客に向かって、パフォーマーの赤デックのスプレッドから1枚のカードを
パフォーマーの方へ押し出すように言います。
客がスプレッドからカードを押し出したら、パフォーマーは右手でそのカードを取り上げて「貴方が出したこのカードを、私のポケットへ入れます」
と言って、カードの表を見せないように、パフォーマーの胸ポケットへ入れます<写真7>。
同時にスイッチを行って、赤バックのハートの7をポケットから半分位を上に出しておきます。 次に客に向かって今度は青デックのスプレッドから1枚のカードを押し出して、 その表を見ないで単にテーブルへそのまま置いておくように言います。
続けて客に青デックのスプレッドを集めて持つように言います。 パフォーマーは右手を胸ポケットへ近付けて赤バックのカードを取り出して「このカードを貴方が持っている青デックの中へ入れます」と言って、それを客が持っている青デックの中央へ完全に差し入れます。
次にパフォーマーはテーブルの赤デックのスプレッドを、そのボトムにある青バックカードを見せないように、 注意して左手に集めます。 そして右手でデックの上半分をカットしてテーブルへ置いて、 代わりにテーブルにある客が押し出した青バックカードを取り上げて、 パフォーマーの手に持っているパケットのトップへおきます。
しかし左手の小指の先で、この青バックカードの下にブレイクを作ります。 そしてテーブルへ置いた赤デックの上半分のパケットを取り<写真8>、 左手の青バックカードの上におきます。
これは一見デックの中へ青バックカードを埋めたかのように見えますが、実際は次の段階で その位置を分からなくします。 さて次は左手に持っている赤デックのボトムにある、 青バックカードをデックの中央に持って行き、 そして中央にある青バックカードを、 ボトムへ持っていかねばなりません。 それには単に右手でブレイク以上のパケットを取り、それを左手のパケットの下へ回します。
次にパフォーマーは客に伺って、 客が持っている青デックをテーブルにフェイスダウンに置くように言います。 そしてパフォーマーは持っている赤デックをテーブルの青デックのトップへ重ねます<写真9> 。
すると赤デックのボトムにあったエキストラの青バックカードは青デックのトップカードになり、 上手くその位置が処理されました。 次にパフォーマーは赤と青が重なったデックを右手でテーブルへリボンスプレッドします。 すると<写真10>のように青デックのスプレッドの中に1枚の 赤バックカードが入っていて、赤デックのスプレッドの中に青バックカードが入っているのが分かります。
パフォーマーは左手の指先を赤バックカードに付けて、右手の指先を青バックカードに付けて 左右同時にその2枚のカードをスプレッドの前方へ押し出します。 そして左右同時にカードをフェイスアップにターンします。 "一致"。
"You Do As I Do" Edward Marlo: "Early Marlo" P79~81
解説書を読むと非常に難しく思うかも知れませんがデックを持って読むと
直ぐに覚えられます。